活動の年次記録

全国都市再生モデル調査、調査結果の報告

平成17年4月19日

全国都市再生モデル調査、調査結果の関係行政機関への報告


 当NPOは、昨年4月内閣府が募集した平成16年度「全国都市再生モデル調査事業」に地元葛飾区の推薦を得て応募、採択され、去る3月31日(木)、国土交通省関東地方整備局へ調査結果を報告しました。

 次の三つの調査を実施しました。
1、 地震水害シミュレーションプログラム作成。
2、 中川沿いのモデル地域に水位ポール設置。
3、川と街中の温度比較測定

 これらの調査は、国、東京都、葛飾区そして地元町会のご指導・ご支援を得て完成されました。先日石川理事長がお礼を兼ね、関係行政機関を順次訪問した時の状況を報告します。

 最初に4月14日(木)、荒川下流河川事務所の岡村次郎所長をお訪ねした。
 同所長は「水位表示ポールのような後に残るものや、温度測定のように地元住民や地域の小学校が参加し、川に関心を持ってくれるのは大変有意義で大切なことと考え、活動に敬意を表したい。殊に地震水害シミュレーションは、今後の実用化に向けたプログラムの改良を期待したい。事務所としても、今までとかく事業執行にばかり目が行きがちだったがこれからは、ソフト面も充実させたい。更にシンポジウム開催日の11月18日は、土木の日なので事務所としての行事が無ければ是非参加したい。」とのお話だった。

 翌15日(金)は、東京都港湾局成田浩局長、同建設局岩永勉局長、同河川部原田龍次部長を訪問した。
 成田港湾局長は前職が内閣府都市再生本部次長でもあり、本調査に大変関心を持たれた。
 特に、地震水害シミュレーションで区民の方々が、近くのマンションへ一時避難するスペースを設け、そのための制度新設は時宜に適っており、自分も早速関係者へ話してみたいと話された。
 又、地域の小学校や地元の方々との協働は大切で、港湾局「海の森公園」整備計画に、「小学校の生徒達がドングリやカシの木を、実から育て同公園に植樹する。」よう織り込んでいると話された。
 次いで、建設局原田河川部長をお訪ねしたが、同部長は、地震水害シミュレーションのパソコン画面に見入られ、「非常に興味深い取組みで、河川の仕事に直結しており、三つの調査について職員を対象に説明会を予定したい。」と述べられた。
 当日、突然お訪ねした岩永建設局長は、「この報告書の説明会を河川部で行うならば、自分も是非聞きたいので予定を組んで欲しい。」と熱意を示された。


懇談する清治河川局長(左)と石川理事長

 4月18日(月)には、国土交通省河川局清治真人局長をお訪ねした。今回、話題になった主な事項は次の3点です。

1、水防法の改正に伴い、今年度から5ヵ年で各自治体は、ハザードマップ作成を義務付けられ、経費は、国、都道府県、自治体が各々三分の一づつ負担することとなる。本シミュレーションは、ハザードマップの一環とも考えられる。又、NPOも参加する水防協力団体制度が創設される。
2、偶々今日、豪雨災害対策総合政策委員会の最終回が開かれ提言が予定されているが、その中で取り上げられている、氾濫源を容認した上で輪中提の築造、宅地かさ上げ、移転等の治水対策はいずれも住民を如何に守るかに主眼を置いている。
 本シミュレーションも住民を守る施策の中の「避難項目」に折り込めると思われる。
3、局内の関係課を集め、シミュレーションの報告会を開きたい。日程は担当課と打合せて欲しい。等熱心に話され、予定時間を越えた訪問となりました。

 4月19日(火)は、関東地方整備局渡邉和足局長、同 泊宏企画調整官、同 技術調査課加邉良徳課長補佐を訪ね、本モデル調査事業のお礼を申上げた。
 関東地方整備局は、「都市再生モデル調査事業」の窓口でもあり、申請時から何かとご指導いただいた渡邉局長始め、泊企画調整官、加邉課長補佐は、調査の成果に満足されると共に、引き続いての調査充実に期待を寄せられた。
 感想を要約すると、
1、今回の調査は、当NPOの事業執行上時宜を得ていたので、区役所を始め地元町会や 小学校とスクラムを組んで実施することが出来た
2、 特定非営利活動法人だから取り組めた。
3、 問題点とその解決策の一端を示すことは出来たが、調査を発展・継続させる必要がある。

 この様に、お訪ねした方々から貴重な助言と激励のお言葉を頂戴し、身の引き締まる思いです。 誠に有難う御座いました。

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