活動の年次記録

白鬚西地区再開発事業見学会

平成18年9月28日

白鬚西地区再開発事業の見学会報告!


 当NPOでは災害に強い街づくりの事例として、去る9月28日(木)に東京都が建設した防災拠点「白鬚西地区」を見学しました・当日はJR南千住の駅前にNPOの会員と葛飾区、江戸川区の住民あわせて25名が参加しました。

 この事業は、木造住宅が密集した地域の細分化された宅地を統合して不燃化した、中高層共同建築物を建築するとともに、公園、緑地、道路などの公共施設を一体的総合的に整備する事業です。

 白鬚西地区は、昭和44年11月に策定された「江東再開発基本構想」の防災6拠点の一つに位置づけられて整備を進めて来ました。この地区は、隅田川沿いの汐入という江戸時代からの集落と、ユニチカ、鐘紡などの紡績会社の跡地で、東京都が買収しました。

 最初に見学者は、これらの施設の全貌を俯瞰(ふかん)するために、この地域の西側に位置する32階建てのトミンタワーの屋上に昇りました。ここで東京都再開発事務所の吉田課長、鈴木さん、清水さんから事業区内の各施設の説明がありました。

 汐入地区の住民が入居した建物や、当該地区へのアクセスのための隅田川にかかる水神大橋・千住汐入大橋・蛇行している隅田川のスーパー堤防、さらに整備された避難広場などの説明を受けました。

 次に屋上から降りて、白鬚西地区事務所で各種図面などにより、事業の推移や汐入区の用地買収、また胡禄神社や石浜神社の移転、さらに造船所の収用など難航案件の説明を受けました。この説明によると、事業は基本構想以来36年の歳月と340回にわたる地元協議を行って、今年の2月に完成したとのことでした。

 その後、隅田川の堤防と汐入公園をスーパー堤防として一体的に整備した水と緑の豊かな広場を散策するなど、東京都の防災事業の充実さをつぶさに見学しました。また石川理事長からも、隅田川の堤防にスーパー堤防を採用するまでの経緯について詳しく説明がありました。

 最後に防災拠点としての避難場所、バーベキュー広場(炊き出し場)、災害用トイレなどの見学を終え、再開発ビルを背景に記念撮影をして、午後4時30分頃に2時間半にわたる見学会を終了しました。参加者は充実した防災拠点の施設一つ一つに感心し、安全で快適な街づくりの必要性を感じながら三々五々散会しました。

 再開発事務所の皆さん、有り難うございました。


(左)トミンタワーに向かって見学会の第一歩 (右)トミンタワーの前で見学会コースの説明
(左)トミンタワー屋上から白鬚西地区を展望 (右)整備された白鬚西地区の外貌
(左)西地区事務所での開発事業の経緯説明 (右)同左
(左)隅田川旧防潮堤のモニュメント (右)モニュメントの裏側
(左)災害時の生活用水確保の井戸 (右)災害避難時のトイレになるマンホール
(左)整備された隅田川の護岸 (右)盛土して緑化されたスーパー堤防


見学会参加の皆さん

(写真/小森和雄)

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