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活動の年次記録
見学会「静岡市津波避難施設見学会」報告
西新小岩三丁目高台等整備勉強会
リーダー:渕井恵子
「静岡市津波避難施設見学会」報告
目的:
津波対策先進市である静岡市を当勉強会メンバーが訪問、直接市の担当者から施策を聞くと共に施設を見学し、参加者の知見を深める。
1、 日時: 11月20日 (金) (東武バス㈱)中型観光バス
2、 天候: 曇り時々晴れ
3、 視察先: 静岡県静岡市清水、三保地区(避難ビル、避難タワー)
〃 日本平(津波危険地区を俯瞰)
4、参加者: 渕井、白浜、荒川、木村、高山、康永、藤田、齋藤
(順不同、敬称略)(地元西新小岩三丁目在住・在勤者)
随行者: 大田(葛飾区職員)、前田(専門家)、NPO(宇賀、船山、増澤)
計13名
5、行程:
7:00 小池化学㈱前発
10:30 清水駅南口着(静岡市役所職員1名{久保主任}出迎え)清水駅コンコース及び駅前駐輪場の避難施設視察
12:30 三保南・北避難タワー視察(3階屋上)
12:45 清水港着(静岡市役所職員下車)
13:45 清水港発
14:15 日本平ロープウエー発
14:30 久能山から津波危険地区を俯瞰
15:30 日本平発
16:30 静岡駅前避難ビル視察
20:30 小池化学㈱前帰着・解散
6、施設見学:
説明者 静岡市役所危機管理総室 久保主任
① 静岡市は海に面し、殊にここ清水港は、防潮堤が無く津波が港内に侵入すると2分足らずで、家屋・事務所建物・道路に達するので逃げる暇がない。
② 水平・垂直避難施設を公共・民間共数多く指定している。
③ 地元町会を通じ住民への周知を図っている。
④ 施設の鍵は地元町会の管理にしている。
⑤ 津波の高さは2~3m程度である。
⑥ 今、市では県と共に清水港内の防潮堤築造計画、清水駅周辺街づくり計画案を策定、素案を地元に提示している。
◎見学箇所 (Ⅰ)JR清水駅コンコース
「清水駅コンコースから文化会館に続く通路」
① 特に津波対策として作った施設ではないが、清水エスパレスの試合や市民文化会館でのイベント等には多くの利用者があり、避難施設としても有効である。
◎見学箇所 (Ⅱ)清水駅前自転車駐輪場
① 自転車利用者だけでなく、避難する施設として位置付け、階段幅を広く取り、駆け上がりやすい蹴上高で作られている。
② 深夜間は施錠するが、鍵は町会が管理している。
③ 避難施設であることを誰もが分かるよう看板を出している。
◎見学箇所 (Ⅲ)三保南北避難タワー
① 住宅地に隣接した工場跡地を公園として開放している敷地内に2か所建設した。
② 夜間照明は太陽光発電を利用している。
③ 夜間扉を破って避難する南タワーと扉を設けていない北タワーがある。
④ 二方向から駆け上がれる階段となっている。
⑤ 津波の襲来を眺望できる望遠鏡を備えている。
⑥ 約500人収容、高さ7mのタワーである。
⑦ 建造費はメーカーの初めてのケースという事でだいぶ安くできた。
⑧ 海岸に沿った市内各地に17か所を予定している。
◎見学箇所 (Ⅳ)日本平の久能山から海岸線を俯瞰
① 海岸線に沿ってイチゴハウスと家屋が見え、津波避難の場所・方法・咄嗟の判断等について、思いを巡らす貴重な場所であった。
② 車中から清水港を一望出来、津波襲来の危険性を考えると、避難対策の必要性が良く理解できた。
◎見学箇所 (Ⅴ)静岡市駅周辺ビル避難階段
① 駅周辺ビル群が隣同士、階段と通路でつながっている様子を車中から垣間見えた。
② ビルの二階あたりから隣のビルに二人が、並走出来る程度の幅が確保されていた。
7、まとめ
今回、東京都都市づくり公社の助成を受けた見学会は、参加予定の町会長さんの、急逝で実施が危ぶまれたものの13名が参加して行われた。
当日は曇り空ながら雨の心配もなく、道路渋滞も工事区間を除いて大きな遅れとはならず定刻通り清水駅に到着した。
施設見学では、静岡市役所職員による懇切丁寧な説明があり参加者全員、津波の恐ろしさと避難の大切さを痛感した。
清水港に津波が押し寄せたとき、地元の人達の逃げる時間の無さは、西新小岩で中川の堤防が切れた時と同様に考えられ、静岡市の先進的取組みが大いに参考になると思えた。
非常に有意義な見学会は、予定時刻より30分ほど遅れたが全員無事戻り、解散となった。